入ってヨカッタ!APA体験談

エイパに入会・参加してよかったこと〜これからエイパへの入会・参加を考えている方々のために
以下は、エイパの会報や、ブログに掲載されたイベントや例会の体験談で、主に初参加者の投稿を中心に抜粋したものです。



no.30 img top index img no.28


No.29 至福の時間・ゲストとの合奏 (2007年2月 年次大会)
 
ヴァイオリン/ヴィオラ 神奈川県,男性 2007/03/24 (Sat)
 2006年の年次大会を横浜みなとみらいで見たのが初APA体験でした。8月にカルテットを新宿クラブ室で行ない、10月の河口湖合宿に参加、その後いろいろな例会に顔を出すたびに、新曲が増え続け、愛用のi-Podはいつもの間にか、室内楽だらけに。
 年が明け、2007年の年次大会へのエントリーは会員であることが条件と知り、慌てて入会しました。年次大会や合宿でみなさんがゲストとの共演をことのほか楽しんでいらっしゃるのを見ていましたので、今回はぜひゲストの先生との組み合わせに挑戦したいと思っていたのです。
 事務局から届いた組み合わせを見ると、○○先生を1st.Vnにお招きしてエルガーのピアノ5重奏曲とあります。ありがたいことに、1月の例会ですでにこの曲を2nd.Vnであわせていました。1楽章と3楽章を担当されるピアニストともその時一緒でしたので、これはラッキーだなぁと思ったほどです。
 さて、その初顔合わせの時間となりました。ヴィオラさん、チェロさん)、ピアノさん、もう一人のピアノさん、そして私2nd.Vn。いずれも緊張しているのがお互いにわかります。簡単な自己紹介をして、チューニング。○○先生は「僕はこの曲は初めてです。みなさんはもう何回かやっていらっしゃいますか」と質問されました。「1回あわせただけです」とこちらも正直に。見ると先生の譜面には、ブシュターベ(練習番号:編集室注)にマーカーで色がついていましたし、そこかしこに細かく音符やパート名の書き込みがあります。「あぁ、プロというのはこんなにまでして(たとえアマチュア相手といえども)臨んでくださるのかとその姿勢にまず心を打たれた次第です。
 1楽章を通し、2楽章と3楽章はそれぞれ気になる部分を止めて、かえし練習をしていただきました。主にテンポ設定の確認が中心でした。エルガーは随所にゆっくりとした部分とア・テンポがくり返される部分が多く、「ゆらぎ」「ためらい」「情念」「憧れ」のような曲奏がドラマティックに挿入されます。その中で、先生は「ここでは3連符を基準にしてみましょう」「ここでは見合っていきましょう」など、ともすれば指標を失いがちなこちらに貴重なアドバイスをしてくださいます。ピアノと掛け合いで、弦楽4部が一緒に動くようなところでは「ここだけはボウイングを決めておきましょう」と実演しながら、その有効性をわかりやすく指摘していただきました。
 ゲスト弦楽四重奏団のチャイコフスキーを堪能し、高度の音楽性に身をゆだねた時間からすれば、私たちの中に入っていただいた○○先生には、とてもお疲れになられたのでは、と思う瞬間もありましたが、とても貴重な時間を過ごすことができました。先生には申し訳ありませんが、こちらには「至福の時間」だったのです。アンサンブルで1st.Vnがしっかりしているとこんなにも弾きやすい、という見本となりました。今も○○先生の人柄を表わすような透明で清澄な音色が頭にこびりついています。これからのアンサンブル活動に大きな推進力をいただけた思いでいっぱいです。

p.ink